
息子はASD(自閉症スペクトラム)と診断されている。
病名がついたことによって今後の指針とか気を付けるべきことが見えるようになったので、それはそれでよかったんだけど、思わぬところでハッとなったことが。
わたしもASDじゃね?ということ。
息子が発達障害確定ってなって色々と調べた。お医者にも聞いたし、ネットとかでも調べるし。
そうすると、わたし自身が今までなんとなく流していたことや思っていたことがASDのチェックリストに当てはまりすぎて驚愕したのだ。
思えば旦那も発達障害のケはあるような気がするし、こういうものって万人に当てはまるっちゃ当てはまるものも多いんだろうけど。
べつに発達障害が発覚したからといってどうこうするってわけでもないけど!
一番ASDじゃね?と思ったのが、感覚過敏にまつわることである。
昔から苦手な触感や音や匂いが多かったタイプなんだけど、みんなそうなんだろうと思っていた。
誰しも、黒板を爪で引っ搔いたキィーって音や錆びついた自転車のブレーキ音は苦手でしょう?そんな感じだろうと思っていた。
でも、もしかしたらわたしの苦手な感覚はけっこう深刻なレベルなのかもしれない。
ひとつめは、触覚過敏のこと。サラサラの砂地が触れない。なんて例えればいいのか、泥団子を作る時に砂地を掌でこすって粒子の細かい砂を作ると思うんだけど、その作業がとにかく苦手だった。運動会とかグラウンドで座ったり手をつくこと多いでしょ?地獄よね、あれ。
あと、ツルツルとかサラサラの垂直なものに触るのが苦手である。指先で引っ掻かけられるところがないのが怖くて、足はついているのに絶望を感じる。
身近なものでいうと、テラコッタの植木鉢とか素材が触れない。鳥肌が立ってギャーッってなるから。
いまこの文章を書いているだけでも手に汗が出てきて震えてくる。

でも触感に関しては、大人になるにつれ触る機会も減ったし今となっては皆無だし、やむを得ないときも心の準備をしておけば大丈夫だった。
問題なのは、ふたつめの嗅覚過敏のほうである!これは事前準備が出来なかったり、防ぎようがなかったりするので、今でも地味にストレスを感じているの。
たぶん鼻からの情報が、人よりも脳にダイレクトにきている気がする。
満員電車とかで香水や柔軟剤や整髪料の匂いを嗅がされると、ほぼ100パーセントの確率で吐く。急いでないときなら一旦電車を降りれば解決するけど、そうでないときは逃げられないのでつらいのだ。大体、強烈な頭痛とセットで吐き気がきて、薬飲んで時間が経過すれば徐々に回復はするけど、以降のテンションは上がらない。
あと、車の芳香剤も苦手である。ひと昔前の液体?みたいなやつも、ケミカルな柑橘系の匂いのやつもほぼ吐く。
タクシーに乗るのも、社内のクリーニング材の匂いと運転手さんの整髪料が気になるのでバクチだ。
つけている本人や他の人にとっては良い匂いなのだろうし、不快と感じているのはわたし個人の見解かと思うと自分が耐えるしかないと今まで過ごしてアラフォーにまでなろうとしている。あんまり他人に「ちょっと臭いですよ」とも言えないし。
自分のことを単純に匂いに敏感な人なんだと思っていたけど、嗅覚によって頭痛と吐き気を催すレベルであるなら、これはもはや病なのでは?
巷ではスメルハラスメント(スメハラ)という言葉が出てきたけど、セクハラとかパワハラとかの他のハラスメントに比べるとまだまだ認知度もない気がする。
汗とか腋臭とか、体質によるものはまだ仕方がないと思うし、本人も悩んでいるのかもしれない。
だけど、自己満足で香水を振りまいたり柔軟剤を使いまくっている人はもっと見直してみてほしいと心から思う。
香る程度ならいいのよ?強すぎる香りをやめてほしいということ。
このストレスを抱えたままもうアラフォーにもなるので、回避方法や対処方法も身に着けて生きてきた。
なので今更スメルに悩むマイノリティの声を聴け!と叫ぶことはないのだろうけど、同じような嗅覚過敏の症状で悩んでいる人がもしいて、星の数ほどあるこの記事にたどり着いたのだとしたら病院に相談してみることをおすすめしたい。
フクオカに生きるアラフォー女のつぶやきだ。